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Martin Schotte from Pixabay
1970年代以降、世界では寄生虫「アニサキス」が283倍にも増加していたことがわかったという。
アニサキスは白くてちょっと太い糸ような寄生虫で、その幼虫は、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生している。
寄生している魚介類が死亡し、時間が経過すると内臓から筋肉に移動する。寄生している魚介類を生で食べると、その幼虫が胃壁や腸壁に刺入してアニサキス症(食中毒)を引き起こす。
そういえば、今年に入り、俳優の三浦翔平さんがアニサキス症になり悶絶よりも気絶に近い痛みだと語っていた。最近では芸人の千鳥、ノブもアニサキス症になったことを明かしていた。
悶絶する痛みを生じるアニサキス症とは?
今回激増が確認された「アニサキス(Anisakis simplex)」は、生の魚介類などに潜む回虫で、うっかり食べてしまうとアニサキス症となり、激しい腹痛や吐き気などに悶絶することになる。
その多くが、急性胃アニサキス症で、食後数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じる。急性腸アニサキス症の場合は、食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じる。
生で魚介類を食べた後、激しい腹痛があり、アニサキスによる食中毒が疑われる際は速やかに医療機関を受診しよう。
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metamorworks/iStock
過去50年でアニサキスが急増していることが判明
ワシントン大学の研究グループは、これまでに発表された123本の研究を分析し、53年間(1962~2015年)の間にアニサキスが驚くほど増加していることを突き止めた。
かつて宿主100匹あたりアニサキス1匹未満だった寄生率が、現在では捕獲された宿主のほぼすべてに1匹以上のアニサキスが寄生している計算だ。
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Togabi / wikimedia commons
人間への影響は?それほど心配する必要はなさそうだ
生魚を食べる習慣がある日本人は、アニサキスの感染リスクが比較的高い。お刺身やお寿司が大好物という人にとっては気になる情報だろう。
しかしチェルシー・ウッド氏は、それほど心配しなくてもいいという。水産業界ですらこうした寄生虫の増加にほとんど気がついていない状況で、一般の消費者がそれに感染するリスクが上がっているというわけではないとのことだ。
とは言え、日本では頻繁に芸能人がアニサキス症になったと報じられているので気になるところではある。
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Shutterbug75 from Pixabay
クジラやイルカへの影響は?
ただし、その最終宿主とされるクジラやイルカといった海生哺乳類についても大丈夫と言えるかどうかは分からないそうだ。
仮に今回明らかになった数字が正しいのだとすれば、クジラ目の生物は50年前に比べてアニサキスに寄生されるリスクがずっと大きくなっているはずだ。
寄生虫のせいで海生哺乳類の個体数が回復しないとはあまり考えられていないそうだが、絶滅危惧種の回復を阻害する可能性についてもっと研究を進めるべきだと、ウッド氏は述べている。
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joakant from Pixabay /iStock
アニサキスはなぜ激増したのか?
寄生虫が激増した正確な理由はまだわかっていない。ウッド氏の直感によれば、海生哺乳類の保全状況が改善したことと関係している可能性があるかもしれないという。
というのも、調査された期間が、1972年の海洋哺乳類保護法や80年代の商業捕鯨モラトリアムなど、いくつもの保護規制が施行された時期とぴったり一致しているからだ。
だが奇妙なことに、あらゆる海生哺乳類で寄生虫が増加しているわけではない。たとえば魚やアシカなどに寄生する「シュードテラノーバ(Pseudoterranova)」では、アニサキスのような変化が確認されていない。
アシカなどの個体数が増えている一方、クジラはそうでないことから、ウッド氏らは今回の研究結果と反対の結果になるだろうと予測していたという。
こうしたことを踏まえると、アニサキスが増加しているのは、そのライフサイクルの中で寄生しなければならない宿主の数が少ないことや、クジラやアシカの適応度と関係があるかもしれないそうだ。
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piola666/iStock
寄生虫の増加は自然が豊かになった証拠? それとも新たな脅威?
困ったことに、自然本来の姿がどのようなものか分からないために、寄生虫の増加が海洋生態系が健全になった証なのか、それとも絶滅危惧種や脆弱な種にとっての新しい脅威なのか、判断できないそうだ。
が、少なくともここ最近の歴史を調べた結果からは、我々人類が海を劇的に変化させてしまったことは分かっている。ならば、次のような疑問が浮かんでくるだろう。
はたしてアニサキスの増加は、漁業・汚染・温暖化といった人間が引き起こした諸々の事象の影響によるものなのだろうか? それとも宿主である海生哺乳類の個体数が回復したことによるものなのだろうか?
今のところ、これに対するはっきりとした答えはない。だが、ウッド氏の考えでは、一部の海生哺乳類がかなり健全な状況になったことで、より脆弱な状況にある生物にまで寄生虫が広がるようになったのだろうという。
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Johannes Plenio from Pixabay
こうした傾向は今後も続くのか?
研究論文で述べられているように、これは数百万といる寄生虫の中のたった2種のみについての結果でしかない。こうした傾向が今後もずっと続くのかどうかもわからない。そのため、また別の分析を行うなどして、さらに研究を進めるべきだという。
なにしろ、アニサキスのようなもっとも知られた寄生虫ですら長期的なデータが存在しないのだ。それらの過去や今後について分からなければ、人や動物への影響も予測のしようがない。
心配な人は鮮度の良い魚を選び、目視でチェックしよう
だが今の時点では、人間に対するその影響は軽微なものだという。大好きなお刺身やお寿司を断念しなければならないというわけではなさそうだ。
厚生労働省のホームページによると、心配な人は、魚を購入するなら新鮮な魚を選んだほうが良いそうだ。丸ごと1匹で購入した場合は、速やかに内臓を取り除き、内臓は生で食べないようにすると良いという。
また、アニサキス幼虫は目視でも確認できる。白っぽい糸状のものがあったらそれを取り除こう。
更に食中毒を防ぐには、冷凍(-20℃で24時間以上冷凍する)や 加熱(70℃以上、または60℃なら1分加熱)も有効だという。
この研究は『Global Change Biology』(3月19日付)に掲載された。
References:eurekalert / iflscience/
☆アニサキスってけっこうデカいんじゃ!
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Martin Schotte from Pixabay
1970年代以降、世界では寄生虫「アニサキス」が283倍にも増加していたことがわかったという。
アニサキスは白くてちょっと太い糸ような寄生虫で、その幼虫は、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生している。
寄生している魚介類が死亡し、時間が経過すると内臓から筋肉に移動する。寄生している魚介類を生で食べると、その幼虫が胃壁や腸壁に刺入してアニサキス症(食中毒)を引き起こす。
そういえば、今年に入り、俳優の三浦翔平さんがアニサキス症になり悶絶よりも気絶に近い痛みだと語っていた。最近では芸人の千鳥、ノブもアニサキス症になったことを明かしていた。
悶絶する痛みを生じるアニサキス症とは?
今回激増が確認された「アニサキス(Anisakis simplex)」は、生の魚介類などに潜む回虫で、うっかり食べてしまうとアニサキス症となり、激しい腹痛や吐き気などに悶絶することになる。
その多くが、急性胃アニサキス症で、食後数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じる。急性腸アニサキス症の場合は、食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じる。
生で魚介類を食べた後、激しい腹痛があり、アニサキスによる食中毒が疑われる際は速やかに医療機関を受診しよう。
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metamorworks/iStock
過去50年でアニサキスが急増していることが判明
ワシントン大学の研究グループは、これまでに発表された123本の研究を分析し、53年間(1962~2015年)の間にアニサキスが驚くほど増加していることを突き止めた。
かつて宿主100匹あたりアニサキス1匹未満だった寄生率が、現在では捕獲された宿主のほぼすべてに1匹以上のアニサキスが寄生している計算だ。
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Togabi / wikimedia commons
人間への影響は?それほど心配する必要はなさそうだ
生魚を食べる習慣がある日本人は、アニサキスの感染リスクが比較的高い。お刺身やお寿司が大好物という人にとっては気になる情報だろう。
しかしチェルシー・ウッド氏は、それほど心配しなくてもいいという。水産業界ですらこうした寄生虫の増加にほとんど気がついていない状況で、一般の消費者がそれに感染するリスクが上がっているというわけではないとのことだ。
とは言え、日本では頻繁に芸能人がアニサキス症になったと報じられているので気になるところではある。
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Shutterbug75 from Pixabay
クジラやイルカへの影響は?
ただし、その最終宿主とされるクジラやイルカといった海生哺乳類についても大丈夫と言えるかどうかは分からないそうだ。
仮に今回明らかになった数字が正しいのだとすれば、クジラ目の生物は50年前に比べてアニサキスに寄生されるリスクがずっと大きくなっているはずだ。
寄生虫のせいで海生哺乳類の個体数が回復しないとはあまり考えられていないそうだが、絶滅危惧種の回復を阻害する可能性についてもっと研究を進めるべきだと、ウッド氏は述べている。
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joakant from Pixabay /iStock
アニサキスはなぜ激増したのか?
寄生虫が激増した正確な理由はまだわかっていない。ウッド氏の直感によれば、海生哺乳類の保全状況が改善したことと関係している可能性があるかもしれないという。
というのも、調査された期間が、1972年の海洋哺乳類保護法や80年代の商業捕鯨モラトリアムなど、いくつもの保護規制が施行された時期とぴったり一致しているからだ。
だが奇妙なことに、あらゆる海生哺乳類で寄生虫が増加しているわけではない。たとえば魚やアシカなどに寄生する「シュードテラノーバ(Pseudoterranova)」では、アニサキスのような変化が確認されていない。
アシカなどの個体数が増えている一方、クジラはそうでないことから、ウッド氏らは今回の研究結果と反対の結果になるだろうと予測していたという。
こうしたことを踏まえると、アニサキスが増加しているのは、そのライフサイクルの中で寄生しなければならない宿主の数が少ないことや、クジラやアシカの適応度と関係があるかもしれないそうだ。
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piola666/iStock
寄生虫の増加は自然が豊かになった証拠? それとも新たな脅威?
困ったことに、自然本来の姿がどのようなものか分からないために、寄生虫の増加が海洋生態系が健全になった証なのか、それとも絶滅危惧種や脆弱な種にとっての新しい脅威なのか、判断できないそうだ。
が、少なくともここ最近の歴史を調べた結果からは、我々人類が海を劇的に変化させてしまったことは分かっている。ならば、次のような疑問が浮かんでくるだろう。
はたしてアニサキスの増加は、漁業・汚染・温暖化といった人間が引き起こした諸々の事象の影響によるものなのだろうか? それとも宿主である海生哺乳類の個体数が回復したことによるものなのだろうか?
今のところ、これに対するはっきりとした答えはない。だが、ウッド氏の考えでは、一部の海生哺乳類がかなり健全な状況になったことで、より脆弱な状況にある生物にまで寄生虫が広がるようになったのだろうという。
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Johannes Plenio from Pixabay
こうした傾向は今後も続くのか?
研究論文で述べられているように、これは数百万といる寄生虫の中のたった2種のみについての結果でしかない。こうした傾向が今後もずっと続くのかどうかもわからない。そのため、また別の分析を行うなどして、さらに研究を進めるべきだという。
なにしろ、アニサキスのようなもっとも知られた寄生虫ですら長期的なデータが存在しないのだ。それらの過去や今後について分からなければ、人や動物への影響も予測のしようがない。
心配な人は鮮度の良い魚を選び、目視でチェックしよう
だが今の時点では、人間に対するその影響は軽微なものだという。大好きなお刺身やお寿司を断念しなければならないというわけではなさそうだ。
厚生労働省のホームページによると、心配な人は、魚を購入するなら新鮮な魚を選んだほうが良いそうだ。丸ごと1匹で購入した場合は、速やかに内臓を取り除き、内臓は生で食べないようにすると良いという。
また、アニサキス幼虫は目視でも確認できる。白っぽい糸状のものがあったらそれを取り除こう。
更に食中毒を防ぐには、冷凍(-20℃で24時間以上冷凍する)や 加熱(70℃以上、または60℃なら1分加熱)も有効だという。
この研究は『Global Change Biology』(3月19日付)に掲載された。
References:eurekalert / iflscience/
☆アニサキスってけっこうデカいんじゃ!