Youtube版もご覧くださいませm(__)m
![chipmunk-2318395_640_e]()
なにかを「かわいい」と思う感情については、とくに科学的観点からは説明が難しい。
恐怖のような感情に対しては、1000以上の研究が行われてきているが、"かわいい"と思う心理に関する研究は数える程度だ。
これだけあらゆるものに"かわいい"が氾濫しているにもかかわらずだ。
"かわいい"に関して、わたしたちが知っていることは、まずはそのもののサイズだということだ。小さなものは大きなものよりも、(抱きしめたいほど)かわいいと思われる傾向が強い。
子イヌ、子ネコ、赤ちゃん、ドールハウス、プチフードやフィギュアなど、どうして人は小さなものに心惹かれるのか、それらがわたしたちに与える影響を科学的に分析してみる。
1. か弱きものを守りたいという本能
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1943年、動物行動学の創始者のひとりで、ノーベル賞を受賞したコンラート・ローレンツが、となえた説がある。
小さな体、丸い頭に大きな目といういわばネオテニー(幼形成熟)や、動物の赤ちゃんのような特徴をもつものは、親の保護心理をくすぐるというものだ。
弱い者を養い守らなくては、というこうした行動のおかげで、子孫が生き残る率が高くなり、これが人間の社会的認知の基本的機能としてみなされてきた。
最近の研究は、かわいさの概念は、愛情や世話をしたいという気持ちを刺激する、聴覚や嗅覚のきっかけ(赤ちゃんの笑い声、新生児の独特なにおい)にまで広がってきている。
おもしろいことに、わたしたちは小さなものをかわいいと思うだけでなく、かわいいものを実際のサイズよりも小さいと認識する傾向があることが、いくつかの研究からわかっている。
例えば、母親は自分の一番下の子どもを、実際よりもかなり小さいと"勘違い"しているという。こうした幻想の結果、母親は末っ子に対してより大きな愛情をかけたり、守ってやろうという気持ちが強いのかもしれない。
2. 小さなものは我々により注意を払うような行動をさせる
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小さなかわいさは、愛する対象を守りたいというわたしたちの気持ちを刺激し、それに注意を向け、優しく世話をするよう刺激する。
2009年の研究で、子イヌや子ネコのとてもかわいらしいイメージを見た被験者は、見なかった被験者よりも、子どものゲーム「オペレーション」でいい成績をあげたという結果が出た。
広島大学の入戸野宏(にっとのひろし)らによって行われた後続研究からわかったことだが、"かわいさ"のおかげで、慎重さを要するパフォーマンスが向上するというのだ。
今にも壊れそうな小さな家具とか、その他のミニチュア類は、かわいらしく見えるものだが、こうしたものは、気をつけてデリケートに扱わないと壊れてしまう恐れがあることを、わたしたちは本能的に知っているからだ。
3. 小さなものは自分に害を及ぼす可能性がほとんどない
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人間の子どものかわいらしさは、守ってあげないとなにもできない、その無力なところと関係がある。
小さなものは、そのサイズのおかげで、わたしたちに危険をもたらす可能性はほとんどないといっていい。
それがかわいく見える決定的なポイントのひとつは、脅威の感覚がないということだ。小さなものはたいていこの条件に合うという。
4. 人間は年齢に関係なく愛玩具が好き
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かわいらしさは、人形やぬいぐるみ、その他の玩具など無生物にも広がっている。テディベアは
長い間に変遷を続け、よりかわいく、赤ちゃんのように見えるように改良されている。
同じような擬人化プロセスは、車のいわゆる"顔"にも影響を与えている。
ミニチュアのものがよけいにかわいく見えるのは、わたしたちがそれをおもちゃや子どもの遊びと結びつけるせいかもしれない。
幼い子どもはかわいいので、彼らのおもちゃや持ち物もそれに伴ってかわいらしい、ということになるのかもしれない。
特に赤ちゃんのような特徴があれば、もちろん、大きなものでもかわいい場合もある。「大きな人間サイズのテディベアがいても、かわいいと思うだろう。小さいテディよりもかわいい場合もあるかもしれない」
5. 人間は主導権を握りたがる
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ミニチュアのドールハウスなどは、その持ち主を日々の生活とはまるで違う、完全に自分の意のままになるシナリオの中に逃避させてくれる。
著名な心理学者、ドクター・ルースは、子どもたちが深刻な心の問題に取り組む助けになる、セラピードールハウスを持っていた。
このハウスは、ドクター自身にとっても有益だったという。彼女は、ナチスから逃れた難民の子どもだったため、ハウスが自身に欠けていた「自分で主導権を握る力」を表わすものだったからだ。
6. 小さなものには脳が魅せられるものがたくさん詰め込まれている
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ミニチュアはコンパクトだ。とても限られたスペースの中に、目に見える込み入ったものがたくさん凝縮されている。
その豊かさが、わたしたちの感覚に大いにアピールする。手で触れるのと同じように、じっと見つめるだけでも、情報がぎっしり詰め込まれたシーンや対象物に惹きつけられることが研究でわかっている。
わたしたちがミニチュアに惹きつけられる理由の一部は、感覚の鋭いわたしたちの脳に、高度に凝縮された魅力的な刺激の一服を提供することなのかもしれない。
References:mentalfloss
☆いろんな理由があったんや!
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なにかを「かわいい」と思う感情については、とくに科学的観点からは説明が難しい。
恐怖のような感情に対しては、1000以上の研究が行われてきているが、"かわいい"と思う心理に関する研究は数える程度だ。
これだけあらゆるものに"かわいい"が氾濫しているにもかかわらずだ。
"かわいい"に関して、わたしたちが知っていることは、まずはそのもののサイズだということだ。小さなものは大きなものよりも、(抱きしめたいほど)かわいいと思われる傾向が強い。
子イヌ、子ネコ、赤ちゃん、ドールハウス、プチフードやフィギュアなど、どうして人は小さなものに心惹かれるのか、それらがわたしたちに与える影響を科学的に分析してみる。
1. か弱きものを守りたいという本能
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1943年、動物行動学の創始者のひとりで、ノーベル賞を受賞したコンラート・ローレンツが、となえた説がある。
小さな体、丸い頭に大きな目といういわばネオテニー(幼形成熟)や、動物の赤ちゃんのような特徴をもつものは、親の保護心理をくすぐるというものだ。
弱い者を養い守らなくては、というこうした行動のおかげで、子孫が生き残る率が高くなり、これが人間の社会的認知の基本的機能としてみなされてきた。
最近の研究は、かわいさの概念は、愛情や世話をしたいという気持ちを刺激する、聴覚や嗅覚のきっかけ(赤ちゃんの笑い声、新生児の独特なにおい)にまで広がってきている。
おもしろいことに、わたしたちは小さなものをかわいいと思うだけでなく、かわいいものを実際のサイズよりも小さいと認識する傾向があることが、いくつかの研究からわかっている。
例えば、母親は自分の一番下の子どもを、実際よりもかなり小さいと"勘違い"しているという。こうした幻想の結果、母親は末っ子に対してより大きな愛情をかけたり、守ってやろうという気持ちが強いのかもしれない。
2. 小さなものは我々により注意を払うような行動をさせる
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小さなかわいさは、愛する対象を守りたいというわたしたちの気持ちを刺激し、それに注意を向け、優しく世話をするよう刺激する。
2009年の研究で、子イヌや子ネコのとてもかわいらしいイメージを見た被験者は、見なかった被験者よりも、子どものゲーム「オペレーション」でいい成績をあげたという結果が出た。
広島大学の入戸野宏(にっとのひろし)らによって行われた後続研究からわかったことだが、"かわいさ"のおかげで、慎重さを要するパフォーマンスが向上するというのだ。
今にも壊れそうな小さな家具とか、その他のミニチュア類は、かわいらしく見えるものだが、こうしたものは、気をつけてデリケートに扱わないと壊れてしまう恐れがあることを、わたしたちは本能的に知っているからだ。
3. 小さなものは自分に害を及ぼす可能性がほとんどない
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人間の子どものかわいらしさは、守ってあげないとなにもできない、その無力なところと関係がある。
小さなものは、そのサイズのおかげで、わたしたちに危険をもたらす可能性はほとんどないといっていい。
それがかわいく見える決定的なポイントのひとつは、脅威の感覚がないということだ。小さなものはたいていこの条件に合うという。
4. 人間は年齢に関係なく愛玩具が好き
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かわいらしさは、人形やぬいぐるみ、その他の玩具など無生物にも広がっている。テディベアは
長い間に変遷を続け、よりかわいく、赤ちゃんのように見えるように改良されている。
同じような擬人化プロセスは、車のいわゆる"顔"にも影響を与えている。
ミニチュアのものがよけいにかわいく見えるのは、わたしたちがそれをおもちゃや子どもの遊びと結びつけるせいかもしれない。
幼い子どもはかわいいので、彼らのおもちゃや持ち物もそれに伴ってかわいらしい、ということになるのかもしれない。
特に赤ちゃんのような特徴があれば、もちろん、大きなものでもかわいい場合もある。「大きな人間サイズのテディベアがいても、かわいいと思うだろう。小さいテディよりもかわいい場合もあるかもしれない」
5. 人間は主導権を握りたがる
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ミニチュアのドールハウスなどは、その持ち主を日々の生活とはまるで違う、完全に自分の意のままになるシナリオの中に逃避させてくれる。
著名な心理学者、ドクター・ルースは、子どもたちが深刻な心の問題に取り組む助けになる、セラピードールハウスを持っていた。
このハウスは、ドクター自身にとっても有益だったという。彼女は、ナチスから逃れた難民の子どもだったため、ハウスが自身に欠けていた「自分で主導権を握る力」を表わすものだったからだ。
6. 小さなものには脳が魅せられるものがたくさん詰め込まれている
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ミニチュアはコンパクトだ。とても限られたスペースの中に、目に見える込み入ったものがたくさん凝縮されている。
その豊かさが、わたしたちの感覚に大いにアピールする。手で触れるのと同じように、じっと見つめるだけでも、情報がぎっしり詰め込まれたシーンや対象物に惹きつけられることが研究でわかっている。
わたしたちがミニチュアに惹きつけられる理由の一部は、感覚の鋭いわたしたちの脳に、高度に凝縮された魅力的な刺激の一服を提供することなのかもしれない。
References:mentalfloss
☆いろんな理由があったんや!
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