Youtube版もご覧くださいませm(__)m
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魚は水の中を泳ぎ、ウサギは跳ねる。犬は喜び庭かけまわり 猫はこたつで丸くなる…などなど、動物たちに対して我々は普遍的なイメージを持っている。
だが我々の常識を覆す生態を持った動物だってたくさんいる。
多数派がすべてではない。「こうあるべき」などという既成概念は人間が作り上げたものに過ぎない。思っている以上に生物は多様化しているのだ。
泳がない魚、レッドリップ・バットフィッシュ
References:Batfish: The Fish That Doesn't Swim
常識的には魚とは泳ぐ生き物だ。だが常識破りはどこの世界にもいる。
ガラパゴス諸島周辺の海で暮らすレッドリップ・バットフィッシュ(Red-lipped batfish、学名:Ogcocephalus darwini)は、泳ぐ代わりに海底を歩く……というか、ヨタヨタする。
レッドリップ・バットフィッシュの体は確かに流線型ではないのだが、あえて歩くようになった理由はよく分からない。
歩行には胸ビレと腹ビレを使い、ついでに尻ビレで推進力を得る。泳がないことによる利点もあり、たとえば海底にいるために捕食者に狙われないし、環境の変化による影響も少ない。小さいが平均12年も生きることができる。
吠えない犬、バセンジー
References:Basenji Dogs | petMD
犬は吠える生き物、なはずだ。だがバセンジーは吠えない。バセンジーは無口だ。吠えない犬というニックネームがあるほどだ。
唸ったり、キャンキャン鳴いたり、ヨーデルのような声を出すことはあるが吠えない。バセンジーとは”藪の中のもの”を意味する言葉だ。
古代エジプトで、エジプト原産のチズムというサイトハウンドと土着の犬などとの交配によって誕生し、それからコンゴへ渡り、アザンデ族によってのみ飼育されている希少な犬種ニャム・ニャムと交雑したとされている。
今後では狩猟犬として用いられた。このためコンゴテリアやザンデドッグと呼ばれることもある。
19世紀と20世紀に輸出が試みられ、いくどか失敗した後、1937年、ついにイングランドに輸入された。それからアメリカにも渡る。
1980年代になると、アフリカから輸出される数も増えた。吠えないので集合住宅でも飼育でき、世界的に安定した人気を保っている。
日本でも人気だが、寒さに弱い為冬の散歩には配慮が必要だ。また、腸が弱く下痢を起こしやすい上、貧血になりやすいため注意する必要がある。
陸で暮らす魚、パシフィック・リーピング・ブレニー
References:Wonderful Things: Leaping Fish Spends Entire Life on Land
パシフィック・リーピング・ブレニー(Pacific leaping blenny、学名:Alticus arnoldorum)は完全に陸上で暮らしている。
陸上の生物を狩るために水中から出る魚はいるのだが、それはやはりちゃんと水の中に戻る。だがパシフィック・リーピング・ブレニーの場合は完全に陸の上で生活しており、ちょっとした波であっても逃げてしまう。はたして水が嫌いなのか、怖いのか?我々には知る由もない。
Land-dwelling fish
水中で呼吸するためのエラがあるが、陸上で皮膚から呼吸できるように進化した。ただし皮膚は常に濡れていなければならない。
そのため海岸にある水たまりをくぐることで、お肌の潤いを常にキープする。よって海岸の岩場や洞窟に生息し、海から遠く離れることはできない。見てみたければグアムの岩場に行ってみよう。
6. 卵を産む哺乳類、カモノハシ
References:Platypus proves even odder than scientists thought
カモノハシ(学名:Ornithorhynchus anatinus)の標本を調べた最初の学者は作り物だと思った。なにせ、アヒルとビーバーとカワウソを組み合わせたかのような姿なのだから無理もない。
クチバシと水かきと尻尾があり、体は分厚い毛皮に覆われている。ついでに卵まで産む。そんなことをする哺乳類は、カモノハシとハリモグラだけだ。
さらにオスは蹴爪に毒まで持つのだから、徹底した傾奇者っぷりだ。
DNA解析の結果、鳥と爬虫類のDNAが含まれていることが明らかになった。また性染色体が10個(X染色体5つ、Y染色体5つ)もある。
ちなみに人間の男性の場合、XとYはそれぞれ1つずつだ。ということは、あくまで理論上だが、カモノハシの性別は25種あるということである(実際にはオスとメスだけ)。
暖かい血が流れる魚、アカマンボウ
References:First Warm-Blooded Fish Found
魚は冷血動物なはずだ。温血が流れる魚を発見した学者の驚きはいかほどだったろうか? アカマンボウ(学名:Lampris guttatus)はこれまで発見された中では唯一の温血魚である。発見したのはアメリカ海洋大気庁の研究者だ。
他の魚は環境の熱を利用する。だがアカマンボウは胸ビレをはためかせることで体温を保つことができる。
さらに暖かい非酸素化血液をエラの中に残し、そこに流れてきた冷えた酸素化血液を温めることもできる。
これによって大抵の魚よりは深く長く潜ることが可能になった。他の魚の場合は、内臓機能を保つために海面近くにいなければならないので、こうはいかない。アカマンボウはさらに、泳ぎが速く、視力に優れ、反応速度も速い。
植物のように光合成する動物、エリシア・クロロティカ
References:Surprising Sea Slug Is Half-plant, Half-animal
植物が水と二酸化炭素を吸収し、太陽の光を浴びて光合成することは誰でも知っている。が、同じことをやってしまう動物がいる。光合成できる動物エリシア・クロロティカ(学名:Elysia chlorotica)だ。
ニューイングランドとカナダで発見されたエリシア・クロロティカは、葉っぱのような体を持つウミウシの仲間だ。
葉っぱのような姿は藻を食べた結果だ。どういうわけだか、この藻から遺伝子を拝借し、光合成に必要となる葉緑体を手に入れた。つまり、エリシア・クロロティカは食べなくても生きていける。
20年以上エリシア・クロロティカを研究するサウスフロリダ大学の研究者は、捕まえたそれを水槽で飼育することにした。
特に餌を与えず、1日に12時間光を当てただけなのだが、数ヶ月も生き続けた。エリシア・クロロティカが葉緑体遺伝子を子供に伝えられることも確認された。ただし、子供が葉緑体を手に入れて、光合成を行うには自分で藻を食べなくてはならない。
☆宇宙人みたいな奴等やんケ!
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魚は水の中を泳ぎ、ウサギは跳ねる。犬は喜び庭かけまわり 猫はこたつで丸くなる…などなど、動物たちに対して我々は普遍的なイメージを持っている。
だが我々の常識を覆す生態を持った動物だってたくさんいる。
多数派がすべてではない。「こうあるべき」などという既成概念は人間が作り上げたものに過ぎない。思っている以上に生物は多様化しているのだ。
泳がない魚、レッドリップ・バットフィッシュ
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常識的には魚とは泳ぐ生き物だ。だが常識破りはどこの世界にもいる。
ガラパゴス諸島周辺の海で暮らすレッドリップ・バットフィッシュ(Red-lipped batfish、学名:Ogcocephalus darwini)は、泳ぐ代わりに海底を歩く……というか、ヨタヨタする。
レッドリップ・バットフィッシュの体は確かに流線型ではないのだが、あえて歩くようになった理由はよく分からない。
歩行には胸ビレと腹ビレを使い、ついでに尻ビレで推進力を得る。泳がないことによる利点もあり、たとえば海底にいるために捕食者に狙われないし、環境の変化による影響も少ない。小さいが平均12年も生きることができる。
吠えない犬、バセンジー
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犬は吠える生き物、なはずだ。だがバセンジーは吠えない。バセンジーは無口だ。吠えない犬というニックネームがあるほどだ。
唸ったり、キャンキャン鳴いたり、ヨーデルのような声を出すことはあるが吠えない。バセンジーとは”藪の中のもの”を意味する言葉だ。
古代エジプトで、エジプト原産のチズムというサイトハウンドと土着の犬などとの交配によって誕生し、それからコンゴへ渡り、アザンデ族によってのみ飼育されている希少な犬種ニャム・ニャムと交雑したとされている。
今後では狩猟犬として用いられた。このためコンゴテリアやザンデドッグと呼ばれることもある。
19世紀と20世紀に輸出が試みられ、いくどか失敗した後、1937年、ついにイングランドに輸入された。それからアメリカにも渡る。
1980年代になると、アフリカから輸出される数も増えた。吠えないので集合住宅でも飼育でき、世界的に安定した人気を保っている。
日本でも人気だが、寒さに弱い為冬の散歩には配慮が必要だ。また、腸が弱く下痢を起こしやすい上、貧血になりやすいため注意する必要がある。
陸で暮らす魚、パシフィック・リーピング・ブレニー
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パシフィック・リーピング・ブレニー(Pacific leaping blenny、学名:Alticus arnoldorum)は完全に陸上で暮らしている。
陸上の生物を狩るために水中から出る魚はいるのだが、それはやはりちゃんと水の中に戻る。だがパシフィック・リーピング・ブレニーの場合は完全に陸の上で生活しており、ちょっとした波であっても逃げてしまう。はたして水が嫌いなのか、怖いのか?我々には知る由もない。
Land-dwelling fish
水中で呼吸するためのエラがあるが、陸上で皮膚から呼吸できるように進化した。ただし皮膚は常に濡れていなければならない。
そのため海岸にある水たまりをくぐることで、お肌の潤いを常にキープする。よって海岸の岩場や洞窟に生息し、海から遠く離れることはできない。見てみたければグアムの岩場に行ってみよう。
6. 卵を産む哺乳類、カモノハシ
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カモノハシ(学名:Ornithorhynchus anatinus)の標本を調べた最初の学者は作り物だと思った。なにせ、アヒルとビーバーとカワウソを組み合わせたかのような姿なのだから無理もない。
クチバシと水かきと尻尾があり、体は分厚い毛皮に覆われている。ついでに卵まで産む。そんなことをする哺乳類は、カモノハシとハリモグラだけだ。
さらにオスは蹴爪に毒まで持つのだから、徹底した傾奇者っぷりだ。
DNA解析の結果、鳥と爬虫類のDNAが含まれていることが明らかになった。また性染色体が10個(X染色体5つ、Y染色体5つ)もある。
ちなみに人間の男性の場合、XとYはそれぞれ1つずつだ。ということは、あくまで理論上だが、カモノハシの性別は25種あるということである(実際にはオスとメスだけ)。
暖かい血が流れる魚、アカマンボウ
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魚は冷血動物なはずだ。温血が流れる魚を発見した学者の驚きはいかほどだったろうか? アカマンボウ(学名:Lampris guttatus)はこれまで発見された中では唯一の温血魚である。発見したのはアメリカ海洋大気庁の研究者だ。
他の魚は環境の熱を利用する。だがアカマンボウは胸ビレをはためかせることで体温を保つことができる。
さらに暖かい非酸素化血液をエラの中に残し、そこに流れてきた冷えた酸素化血液を温めることもできる。
これによって大抵の魚よりは深く長く潜ることが可能になった。他の魚の場合は、内臓機能を保つために海面近くにいなければならないので、こうはいかない。アカマンボウはさらに、泳ぎが速く、視力に優れ、反応速度も速い。
植物のように光合成する動物、エリシア・クロロティカ
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植物が水と二酸化炭素を吸収し、太陽の光を浴びて光合成することは誰でも知っている。が、同じことをやってしまう動物がいる。光合成できる動物エリシア・クロロティカ(学名:Elysia chlorotica)だ。
ニューイングランドとカナダで発見されたエリシア・クロロティカは、葉っぱのような体を持つウミウシの仲間だ。
葉っぱのような姿は藻を食べた結果だ。どういうわけだか、この藻から遺伝子を拝借し、光合成に必要となる葉緑体を手に入れた。つまり、エリシア・クロロティカは食べなくても生きていける。
20年以上エリシア・クロロティカを研究するサウスフロリダ大学の研究者は、捕まえたそれを水槽で飼育することにした。
特に餌を与えず、1日に12時間光を当てただけなのだが、数ヶ月も生き続けた。エリシア・クロロティカが葉緑体遺伝子を子供に伝えられることも確認された。ただし、子供が葉緑体を手に入れて、光合成を行うには自分で藻を食べなくてはならない。
☆宇宙人みたいな奴等やんケ!
Youtube版もご覧くださいませm(__)m