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日本からは豊国も。夢を絵で表現した世界26人の芸術家たち

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 「一日の半分は地球の影の中を通り過ぎる。死の兄弟は人生の3分の1を強要する」とは、英国の著作家、トーマス・ブラウンの言葉である。

 夢は人間の独創性や表現のための豊かな土壌である。信仰や神話などと同様、絵画の世界においても、夢の世界はとても重要で、ロマンチシズムの誕生以来、この数世紀の間、個人的な夢の世界を探る動きがますますさかんになった。

 無意識と関連して、夢は心の奥に潜む欲望、罪、恐怖、野心など、覚醒しているときには隠れている真実を浮上させ、それを具現化しようとする芸術家にとって完璧な媒介物であることがわかってきた。

 そう、芸術家たちは、視覚的に触れることのできないなにかに夢として形を与えようと躍起になってきた。寝ている体そのものには現われないことも多く、夢の要素はさまざまな形で組み込まれてくる。たいてい、夢の帰結は完全にバラバラで、眠りの心の壁に投影されているようで、下の豊国の絵のように、身近なものやその日の出来事から現われてくる。

 とくに悪夢の場合は、一緒の部屋にいるかのように夢の姿が現われ、下のフューズリの絵のように体に直接乗ってきたりする。写真技術の出現とともに、二重露出ができるようになって、具現化できない夢のイメージをとらえようとするさまざまな方法を見ることができる。

 グランヴィルやルドンの絵が示すように、シュールリアリストの作品は、まったく違ったアプローチの仕方をしているのがわかる。眠っている人の背後を見て、夢そのもののイメージだけに集中している。その過程で、夢の体験を特徴づける不可思議さやあの世にもっとも近い印象を与えている。


『悪夢』ヘンリー・フューズリ(1781)
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 おそらく、フューズリのもっとも有名な作品。このトーマス・バークのこの作品のように、彫刻家を含むほかの多くの芸術家がこのテーマを模写している。


『ドリームランド』(1883年頃)
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 S・J・フェリスによるエッチング。C・D・ウェルドンの絵から。


『貴紳の夢』アントニオ・デ・ペレーダ(1655年頃)
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『ジョッキーの夢』(1880年頃)カリアー&アイヴス出版
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『悪夢』E・ヴァヴァサー(19世紀)
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『悪夢』ジャン・ピエール・シモン(1810年)
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『ヨブの悪い夢』ウィリアム・ブレイク(1805年)
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 トーマス・バッツのために1805年から1806年にかけてブレイクが描いたヨブ記の19のカラー挿絵より


『暇つぶしの子どもの夢』Boetius Adamsz Bolswert(17世紀)

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『兵士の帰還の夢』作者不詳(1861年頃)
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『罪と罰の夢』J・J・グランドヴィル(1847年))
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 ドストエフスキーの同名作品が世に出る約20年前に描かれた。暗殺者が自責の念に苛まれる夢を示している。


『夢物語;悪夢』アルブレヒト・デューラー(1525年)
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 水彩画と、1525年6月7日~8日の夜にかけてデューラーがみた黙示録的な夢を描いた文章。1525年の聖霊降臨節のあとの水曜から木曜にかけての夜、寝ている間にこんな幻をみた。大量の水が天から降ってきて、ものすごい勢いで大音響と水しぶきをあげて、約4マイル離れた地面をたたきつけ、地域全体を水浸しにした。

 ひどくショックを受けたが、洪水になる前に目が覚めた。次の土砂降りもひどく、遠くや近くに水が降ってきた。ゆっくりしたペースで落ちるように見えるほど、高みから降り注いだ。しかし、最初に地面をたたきつけた水は、あまりに突然でものすごい速さだった。咆哮のような恐ろしいほどの暴風を伴い、はっと目覚めたときには体が震えていて、しばらくもとに戻らなかった。朝、起きたとき、見たままを上のような絵にした。神がすべてを最高にしてくださいますように。


『夢の浮橋』歌川豊国(1854年)
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『芸術家の夢』ジョージ・H・コメギス(1840年)
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 自分のアトリエでテーブルに突っ伏している芸術家。神の仲裁を求めているのだろう。ジョシュア・レイノルズ、ルーベンス、レンブラント、ティツィアーノ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ミケランジェロなどの過去の巨匠たちの幻を見ている。


『聖フランシスの伝説:夢の宮殿』ジョット(1297~1299年)
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『オレンジ農園』ジェームズ・ギルレー(1796年)(1840年)
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 植え付けのあと、疲れて一休みするオランダのキューピード。オレンジの王子ウィリアム・Vを太った裸のキューピッドとして描いている。


『タチアナ・ラリーナの夢』イヴァン・ヴォルコフ(1891年)
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『孤児の夢』ジェームズ・エリオット(19世紀)
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『サンタ・クロースを夢見て』ウィリアム・H・ラウ(1897年頃)
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『聖堂番の夢』ロス・バルバセス(1495年頃)
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 足の移植をして奇跡的な治療をする聖コスマスとダミアヌス



『ヤコブの夢』アダム・エルスハイマー(16世紀後半)
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『ネブカドネザル王の夢』(10世紀)
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『ピラトの妻の夢』ギュスターブ・ドレ(1879年頃)
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 マタイによる福音書27章19節にはこうある。"一方、ピラトが裁判の席に着いているときに、妻から伝言があった。「あの正しいひとに関係しないでください。その人のことで、わたしは昨夜、夢で随分苦しめられました」"


『後醍醐帝笠置山皇居霊夢之図』尾形月耕(1890年)
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『夢』オディロン・ルドン(1878~1882年)
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『リトル・ニモ』ウィンザー・マッケイ(1906年)
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 この特別なコミックストリップはヨーロッパ判。アメリカでは出版されていない。

via:publicdomainreview・translated konohazuku

 夜ごと、たいした関心もなく、わたしたちは冥界の扉を開ける。異様な亡霊と共に正気を失うほど浮かれ騒ぎ、虚しい悲しみのために燃えるような涙を流してすすり泣く、くだらない冗談に狂ったようにけたたましく笑い、無益な犯罪で魂を汚し、ぼんやりした恐怖に苛まれて血も凍るほどに飛びあがる。朝には、こうした狂気じみた冒険から暖かく陽気な日へ戻り、動じることなくすべてを忘れる。---アメリカのジャーナリスト エリザベス・ビスランド 『夢とその謎』

☆サルバドール・ダリがおらんやんけ!

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