Youtubeバージョンもよろしくお願い致しますm(__)m
![nostalgia-1607940_640_e]()
いつ何時何が起きるかわからない。目覚めたらそこは森の中、さあ、サバイバル生活の始まりだ!なんてことも。そんなのはバラエティー番組の中だけであってほしいものだが(関連記事)、備えあれば憂いなしなのだ。
現代人はスマホに依存していると言われている。スマホにはGPS、デジタルマップ、ナビゲーションといった便利なツールが満載だ。それ故に、スマホが使えなくなった時が命取りだ。
スマホはバッテリーで駆動している。スマホをもって出かけてもバッテリーがなくなってしまえば致命傷となるのだ。
そこで今回、スマホもコンパスもない状況で、道に迷ってしまった場合(人が通る道から外れた場合)でも、文明社会に帰還できる方法を学んでいこう。
原則として、迷ったり動けなくなったらその場から動かない
最初に言っておくが、アウトドアでは常に安全を確保することが望ましい。
もし迷ってしまったら、一ヶ所でじっとしていた方が救助隊は発見しやすい。あなたの消息が最後に知られている場所や予定している目的地の近くだったりすればなおさらいい。
つい最近、タイのタムルアン洞窟で少年ら13人が行方不明になっていたが、9日ぶりに無事発見されたというニュースが報道された。少年らは体力を温存するためなるべく動かないようにしながら、洞窟の上から垂れてくる水を飲んでしのいでいたという。
自然災害で緊急避難を余儀なくされている場合ではない限り、無闇に動くべきではないし、道のない場所に分け入ったりしないことだ。
以下の記事は、人が通る道から外れてしまい、どうしても移動しなければならないような状況を想定してある。
1.地形に沿う
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道から外れてしまったが、まったく見慣れぬ場所でもないような状況では、二つの質問に答えてみるべきだ。
川が向かっている方向と一番近くの水源の位置だ。人間は山の中でも大勢暮らしており、それは水源がある場所(あるいはその近く)だ。だから水を辿れば、やがては人の気配が近づいてくるはずだ。
※追記(2018/07/02):ただし日本の山の場合、下り坂で川沿いを歩くと崖や滝ぶち当たってしまい、急な雷雨の発生で鉄砲水喰らう可能性が高いのでこの限りではないそうだ(日本の山に限らず沢に下るのは危険性が高いので迷ったら、山で迷ったらそこで待機するのが正解なのかもしれない)
以前行ったことがある場所なら、よく見知った風景がないか目を凝らしてみよう。特徴的な岩や木がすぐに見つかることに驚くかもしれない。
別の選択肢として、上に登り、人の気配を探すやり方もある。
例えば、うっそうと茂った森であっても、木々が立ち並ぶ中に道、電線、線路などによって作られたすきまを見つけられるはずだ。森からの脱出路を探すには、そこを目指せばいい。夜ならば炎や街灯のような人工の光源を探し、それを目指して歩く。
最後に、人がよく立ち入る場所で遭難したような場合は、道しるべの印やタイヤ痕といったものを探すといい。
2.太陽を利用する
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地図を持っていても、方向感覚が失われていればまったく意味がない。ならば太陽の位置からおおよその方角を知ることができる。
しかし、これは最も正確な方法というわけではない。太陽が東から昇り、西に沈むのは常識だが、より正確に言うならば、太陽はだいたい東南東から昇り、だいたい西南西に沈むのだ。さらに位置は季節によっても変わるし、北半球と南半球でも違う。
北半球なら太陽は空の南側に見えるが、南半球なら北側となる。さらに地球が太陽の周りを移動するのに合わせて太陽も空を動くのだから、昇ってくる光を見て直ちに東だと思ってはいけない。
こうした注意点はあるが、それでも太陽からおおよその方角を知ることはできる。まず1メートル程度のまっすぐな枝を見つけ、それを平らな場所に垂直に立てよう。次に枝の影の一番高いところの地面に印を付け、10~15分待つ。
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それから再度影の一番上の部分に印を付ける。最初の印は二つ目の印の西にあるはずだ。したがって最初の印が自分の左(西)、二つ目の印が右(東)にくるように体を向ければ、あなたは北を向いているはずだ。
適当な枝や地面が見つからなかったらどうするか? 精度は落ちるが、それでも太陽は役に立つ。
北半球では、ざっくり言って物の南の面の方が多く光を受ける(南半球ならその反対)。したがって、おそらく山の南側の方が北よりも多く草木が茂っている。また苔のような涼しい場所や湿気を場所を好む植物は木の北側に生えるだろう。地面の水たまりも北よりも南の方が小さい。こうした知識があれば、最後の手段としてだいたいの方角をつかめることだろう。
3.夜空を読む
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太陽が沈んでしまったとしても、空はあなたに方角を指し示してくれる。月は太陽よりも頻繁に空を移動している。ここから大まかに北を知る方法がある。北半球と南半球で有効だ。
月光は太陽の光の反射であることを思い出そう。つまり月の最も明るい面は太陽に向いているということだ。ならば、それは東西を告げている。月が三日月の場合、その二つの”ツノ”の部分を通る線を引き、そのまま地面に向けて伸ばす。線が地面と接したところがだいたい北だ。
北半球なら北極星から北を知ることもできる。北極星はこぐま座の柄杓の柄の先端にある星だ。おおぐま座の北斗七星の柄杓を伸ばした先と覚えてもいい。北極星さえ見つかれば、その方向が北だ。
北極星が見つからないなら、長さが違う枝を2本見つけよう。
夜空で一番明るい星を探し、星が長い枝の先端から短い枝の先端へまっすぐ線を結び、目に入ってくるように立てて並べる。数分待って再び同じように星を見る。
星が上に昇っていればあなたは東を向いている。沈んでいれば西を向いている。右に移動しているなら南を、左なら北を向いているということだ。これは星も太陽のように、だいたい東から昇り、西へ沈むために言えることだ。
4.非デジタルツールを持ち歩こう
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あなたができるだけ身軽な格好で出かけたい派だったとしても、コンパスや電池を使わない救助要請手段(フレアや非常用鏡)など、いくつか基本的な道具は持っていくべきだ。
これを用意した上で、遭難したらそこにじっとしている。救助隊は常に遭難者が最後に目撃された地点から探し始める。だから、そこからできるだけ離れないようにすることが大切だ。
それでも、道具を持たずに遭難してしまうこともあるかもしれない。ここで伝えた方法は、安全な状況できちんと練習してある場合に最も効果を発揮する。だから、今度きちんと”装備を整えた”上でハイキングに行ったら、ひとまず練習してみて、手持ちの道具でその効果を確認してみよう。
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これらの技術を使わねばならない状況に陥らなくても、その知識はあなたが周囲の世界をいっそう深く味わうことを可能にする。
それは木々の葉の生え方に偏りがあることや、なぜ・どのようにして空の星が移動するのか、あなたの街がなぜその場所に作られたのかといったことを教えてくれる。
この技術が日常的に必要にならないのは幸いなことだ。その代わりに、今日こうした方法は、かつて人類がどのように移動していたのかを知り、現在に至るまで世界が動き続けている方法を実感するために使うことができるのだ。
☆街中ではよく迷うのだが・・・!
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いつ何時何が起きるかわからない。目覚めたらそこは森の中、さあ、サバイバル生活の始まりだ!なんてことも。そんなのはバラエティー番組の中だけであってほしいものだが(関連記事)、備えあれば憂いなしなのだ。
現代人はスマホに依存していると言われている。スマホにはGPS、デジタルマップ、ナビゲーションといった便利なツールが満載だ。それ故に、スマホが使えなくなった時が命取りだ。
スマホはバッテリーで駆動している。スマホをもって出かけてもバッテリーがなくなってしまえば致命傷となるのだ。
そこで今回、スマホもコンパスもない状況で、道に迷ってしまった場合(人が通る道から外れた場合)でも、文明社会に帰還できる方法を学んでいこう。
原則として、迷ったり動けなくなったらその場から動かない
最初に言っておくが、アウトドアでは常に安全を確保することが望ましい。
もし迷ってしまったら、一ヶ所でじっとしていた方が救助隊は発見しやすい。あなたの消息が最後に知られている場所や予定している目的地の近くだったりすればなおさらいい。
つい最近、タイのタムルアン洞窟で少年ら13人が行方不明になっていたが、9日ぶりに無事発見されたというニュースが報道された。少年らは体力を温存するためなるべく動かないようにしながら、洞窟の上から垂れてくる水を飲んでしのいでいたという。
自然災害で緊急避難を余儀なくされている場合ではない限り、無闇に動くべきではないし、道のない場所に分け入ったりしないことだ。
以下の記事は、人が通る道から外れてしまい、どうしても移動しなければならないような状況を想定してある。
1.地形に沿う
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道から外れてしまったが、まったく見慣れぬ場所でもないような状況では、二つの質問に答えてみるべきだ。
川が向かっている方向と一番近くの水源の位置だ。人間は山の中でも大勢暮らしており、それは水源がある場所(あるいはその近く)だ。だから水を辿れば、やがては人の気配が近づいてくるはずだ。
※追記(2018/07/02):ただし日本の山の場合、下り坂で川沿いを歩くと崖や滝ぶち当たってしまい、急な雷雨の発生で鉄砲水喰らう可能性が高いのでこの限りではないそうだ(日本の山に限らず沢に下るのは危険性が高いので迷ったら、山で迷ったらそこで待機するのが正解なのかもしれない)
以前行ったことがある場所なら、よく見知った風景がないか目を凝らしてみよう。特徴的な岩や木がすぐに見つかることに驚くかもしれない。
別の選択肢として、上に登り、人の気配を探すやり方もある。
例えば、うっそうと茂った森であっても、木々が立ち並ぶ中に道、電線、線路などによって作られたすきまを見つけられるはずだ。森からの脱出路を探すには、そこを目指せばいい。夜ならば炎や街灯のような人工の光源を探し、それを目指して歩く。
最後に、人がよく立ち入る場所で遭難したような場合は、道しるべの印やタイヤ痕といったものを探すといい。
2.太陽を利用する
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地図を持っていても、方向感覚が失われていればまったく意味がない。ならば太陽の位置からおおよその方角を知ることができる。
しかし、これは最も正確な方法というわけではない。太陽が東から昇り、西に沈むのは常識だが、より正確に言うならば、太陽はだいたい東南東から昇り、だいたい西南西に沈むのだ。さらに位置は季節によっても変わるし、北半球と南半球でも違う。
北半球なら太陽は空の南側に見えるが、南半球なら北側となる。さらに地球が太陽の周りを移動するのに合わせて太陽も空を動くのだから、昇ってくる光を見て直ちに東だと思ってはいけない。
こうした注意点はあるが、それでも太陽からおおよその方角を知ることはできる。まず1メートル程度のまっすぐな枝を見つけ、それを平らな場所に垂直に立てよう。次に枝の影の一番高いところの地面に印を付け、10~15分待つ。
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それから再度影の一番上の部分に印を付ける。最初の印は二つ目の印の西にあるはずだ。したがって最初の印が自分の左(西)、二つ目の印が右(東)にくるように体を向ければ、あなたは北を向いているはずだ。
適当な枝や地面が見つからなかったらどうするか? 精度は落ちるが、それでも太陽は役に立つ。
北半球では、ざっくり言って物の南の面の方が多く光を受ける(南半球ならその反対)。したがって、おそらく山の南側の方が北よりも多く草木が茂っている。また苔のような涼しい場所や湿気を場所を好む植物は木の北側に生えるだろう。地面の水たまりも北よりも南の方が小さい。こうした知識があれば、最後の手段としてだいたいの方角をつかめることだろう。
3.夜空を読む
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太陽が沈んでしまったとしても、空はあなたに方角を指し示してくれる。月は太陽よりも頻繁に空を移動している。ここから大まかに北を知る方法がある。北半球と南半球で有効だ。
月光は太陽の光の反射であることを思い出そう。つまり月の最も明るい面は太陽に向いているということだ。ならば、それは東西を告げている。月が三日月の場合、その二つの”ツノ”の部分を通る線を引き、そのまま地面に向けて伸ばす。線が地面と接したところがだいたい北だ。
北半球なら北極星から北を知ることもできる。北極星はこぐま座の柄杓の柄の先端にある星だ。おおぐま座の北斗七星の柄杓を伸ばした先と覚えてもいい。北極星さえ見つかれば、その方向が北だ。
北極星が見つからないなら、長さが違う枝を2本見つけよう。
夜空で一番明るい星を探し、星が長い枝の先端から短い枝の先端へまっすぐ線を結び、目に入ってくるように立てて並べる。数分待って再び同じように星を見る。
星が上に昇っていればあなたは東を向いている。沈んでいれば西を向いている。右に移動しているなら南を、左なら北を向いているということだ。これは星も太陽のように、だいたい東から昇り、西へ沈むために言えることだ。
4.非デジタルツールを持ち歩こう
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あなたができるだけ身軽な格好で出かけたい派だったとしても、コンパスや電池を使わない救助要請手段(フレアや非常用鏡)など、いくつか基本的な道具は持っていくべきだ。
これを用意した上で、遭難したらそこにじっとしている。救助隊は常に遭難者が最後に目撃された地点から探し始める。だから、そこからできるだけ離れないようにすることが大切だ。
それでも、道具を持たずに遭難してしまうこともあるかもしれない。ここで伝えた方法は、安全な状況できちんと練習してある場合に最も効果を発揮する。だから、今度きちんと”装備を整えた”上でハイキングに行ったら、ひとまず練習してみて、手持ちの道具でその効果を確認してみよう。
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これらの技術を使わねばならない状況に陥らなくても、その知識はあなたが周囲の世界をいっそう深く味わうことを可能にする。
それは木々の葉の生え方に偏りがあることや、なぜ・どのようにして空の星が移動するのか、あなたの街がなぜその場所に作られたのかといったことを教えてくれる。
この技術が日常的に必要にならないのは幸いなことだ。その代わりに、今日こうした方法は、かつて人類がどのように移動していたのかを知り、現在に至るまで世界が動き続けている方法を実感するために使うことができるのだ。
☆街中ではよく迷うのだが・・・!
Youtubeバージョンもよろしくお願い致しますm(__)m