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オレンジ色に澄み渡る琥珀(こはく)は、黄味を帯びた美しい輝きで古くから宝飾品として珍重されてきた。鉱物に匹敵する硬度を持つが鉱物ではない。天然樹脂の化石なのである。
琥珀は、数百万年前の太古の時代に絶滅してしまった生き物の姿を現代まで残してくれる。またネックレスやブレスレットなどを飾れば、数千年の輝きを与えてくれる。
1. 宝石であるが、鉱物ではない
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琥珀は鉱物ではなく、長い年月をかけて樹脂が化石となったものだ。研磨したものを光にかざせばオレンジや黄色に輝くため、昔から宝飾品として珍重されてきた。サンゴや真珠のような有機物を由来とする宝石である。
2. 世界最大の埋蔵地はバルト地域
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王立協会が発行した論文によれば、ヨーロッパ北部にある古第三紀の森林から、バルト地域に105トンの琥珀が作られたという。これはこれまで知られている単一の埋蔵量としては最大のものである。バルティック・アンバーとして知られるバルト地域産の琥珀は品質も高く、いつの時代の昆虫の化石も非常に優れた保存状態を保っている。
3. かつては樹木の免疫系だった
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樹木が傷ついたとき、そこから樹脂という粘液が流れ出て、傷ついた箇所を補修する。長い年月のうちに、樹脂の化学的に安定した成分が硬化する。今日、琥珀と呼ばれるものは古代の木から流れた樹液だったのだ。
4. 琥珀となるには長い年月と一定の条件が必要
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樹脂のほとんどは化学的に不安定で、時間が経過すると硬化するよりは、分解することが多い。しかし褐炭層と関連する潟、三角州、堆積粘土、頁岩、砂岩を形成する水泥分の中など、適切な条件が揃った場所に埋れば、含酸素炭化水素の進行性酸化や重合によって硬化する。そのほとんどは3,000~9,000万年前の白亜紀や古第三紀の地層から採掘される。
5. 電気の語源
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スウェーデン琥珀博物館によれば、2,500年以上前に、ギリシア人哲学者タレスが琥珀を布で磨くと火花を散らし、羽や細かい木屑がくっつくことに気がついた。この力は、ギリシア語で琥珀を意味する”elektron”にちなんで、”electricity(電気)”と名付けられた。
6. 昆虫はおろか恐竜の羽に至るまで、古代の生き物を保存する
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琥珀の中には多くの生き物がその当時の姿で閉じ込められている。カエル、トカゲ、ヤモリはもちろん、蛇の皮や鳥の羽、哺乳類の毛皮や骨、植物などが見つかることがあるが、半数以上はハエだ。他にもアリ、甲虫、ガ、クモ、ムカデ、シロアリ、ブヨ、ミツバチ、ゴキブリ、バッタ、ノミなどが見つかっている。とは言え、そうした生き物を閉じ込めたものは、品質に優れたエストニアの琥珀でさえ1,000個に1個程度の割合である。最も驚きの発見は、恐竜の獣脚類の”羽”であろう。
7. 琥珀に閉じ込められた昆虫のDNAの採取は難しい
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映画『ジュラシック・パーク』とは違い、現実の科学者はまだ琥珀に閉じ込められた昆虫から機能するDNAを抽出することに成功していない。DNAには521年という半減期があるからだ。つまり521年経つとDNA標本のヌクレオチドの半分の結合が壊れてしまう。さらに521年が経てば、残されたもののさらに半分が壊れ、入手できるDNAはどんどんと消えてしまう。
8. 琥珀から絶滅した種を特定
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生き物を閉じ込める性質は、地球の初期の生命を知る手がかりともなる。そのおかげで1,000種以上の絶滅した生物を特定することができた。
9. バルト海の琥珀がエジプトの古墳から出土
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古代エジプト人は琥珀が大好きだった。紀元前3,200年頃の古墳からは数多くのバルティック・アンバー( バルト海原産の琥珀)や樹脂製品が発見されている。一説によればそれは ”ラーの涙” を象徴していたという。その真偽はさておき、そうした発掘された一部の琥珀の産地は、2,400km以上離れたバルト海沿岸であると考えられている。
10. 琥珀は悪魔を撃退するお守りだった。痛み止め効果も
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琥珀の持つ力について、数多くの伝承が存在する。近代医療が発達する前は、痛風、リウマチ、喉の痛み、歯痛、胃痛などを癒すために琥珀が携帯された。現代でさえ、虫歯で苦しむ子供にバルティック・アンバー(バルト海産の琥珀)のネックレスを買い与える親がいるという。
今のところ科学的な根拠はないが、バルティック・アンバーに含まれるコハク酸が鎮痛効果に一役買っている可能性を示唆する研究はある。また分娩を助けたり、蛇や邪悪な力から身を守るお守りになるとも考えられている。
11. 11,000年前から宝飾品として愛用
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磨いたり、彫刻を刻んだりした紅白が宝飾品として使用されたのは11,000年前にまで遡れる。これはイングランドの発掘調査から明らかになったことだ。また紀元前250年頃にはニスの材料とされていた。粉末にしてお香にされたこともあった。
12. 3億2,000万年前の最古の琥珀
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ほとんどの琥珀は9,000万年よりも新しいが、それよりずっと古いものも存在する。2009年、イリノイ州の炭鉱から3億2,000万年前の琥珀が発見された。この発見によって、植物の初期の進化史は完全に覆ることになり、樹脂がこれまで考えられていたよりもはるかに古くから存在することが明らかとなった。また琥珀に捕らわれた生き物で最古のものは、それから9,000万年後の三畳紀のダニである。2億3,000万年前の生き物でありがなら、現代のフシダニと驚くほど似ている。
13. 琥珀が人類を混乱させる?
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琥珀について本を記したジュディス・フロンデルによれば、近代人たちは海岸に打ち上げられるオレンジ色の物体の正体が分からず、オオヤマネコの尿が固まったもの、波で太陽光が固まったもの、あるいはインドの鳥の涙など、諸説あったそうだ。
14. 300色以上も存在
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琥珀で最も好まれる色は黄~オレンジ色の範囲にあるものだが、実は300色以上も存在し、中には植物からの成分のために緑や青っぽい輝きを放つものがある。
15. フェイク琥珀との見分け方
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合成樹脂のベークライトが登場したことで、本物そっくりのフェイクを作れるようになった。本物と偽物の見分け方は、ナイフで傷を付けてみることだ。偽物なら薄片が落ちるが、本物なら粉状となる。また本物は塩水に浮かび、手のひらですぐに温まる。
via:mentalfloss・
☆以前にも書いたDNAの半減期は、ジュラシックパークの夢が崩れ去った瞬間だった!
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オレンジ色に澄み渡る琥珀(こはく)は、黄味を帯びた美しい輝きで古くから宝飾品として珍重されてきた。鉱物に匹敵する硬度を持つが鉱物ではない。天然樹脂の化石なのである。
琥珀は、数百万年前の太古の時代に絶滅してしまった生き物の姿を現代まで残してくれる。またネックレスやブレスレットなどを飾れば、数千年の輝きを与えてくれる。
1. 宝石であるが、鉱物ではない
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琥珀は鉱物ではなく、長い年月をかけて樹脂が化石となったものだ。研磨したものを光にかざせばオレンジや黄色に輝くため、昔から宝飾品として珍重されてきた。サンゴや真珠のような有機物を由来とする宝石である。
2. 世界最大の埋蔵地はバルト地域
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王立協会が発行した論文によれば、ヨーロッパ北部にある古第三紀の森林から、バルト地域に105トンの琥珀が作られたという。これはこれまで知られている単一の埋蔵量としては最大のものである。バルティック・アンバーとして知られるバルト地域産の琥珀は品質も高く、いつの時代の昆虫の化石も非常に優れた保存状態を保っている。
3. かつては樹木の免疫系だった
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樹木が傷ついたとき、そこから樹脂という粘液が流れ出て、傷ついた箇所を補修する。長い年月のうちに、樹脂の化学的に安定した成分が硬化する。今日、琥珀と呼ばれるものは古代の木から流れた樹液だったのだ。
4. 琥珀となるには長い年月と一定の条件が必要
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樹脂のほとんどは化学的に不安定で、時間が経過すると硬化するよりは、分解することが多い。しかし褐炭層と関連する潟、三角州、堆積粘土、頁岩、砂岩を形成する水泥分の中など、適切な条件が揃った場所に埋れば、含酸素炭化水素の進行性酸化や重合によって硬化する。そのほとんどは3,000~9,000万年前の白亜紀や古第三紀の地層から採掘される。
5. 電気の語源
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スウェーデン琥珀博物館によれば、2,500年以上前に、ギリシア人哲学者タレスが琥珀を布で磨くと火花を散らし、羽や細かい木屑がくっつくことに気がついた。この力は、ギリシア語で琥珀を意味する”elektron”にちなんで、”electricity(電気)”と名付けられた。
6. 昆虫はおろか恐竜の羽に至るまで、古代の生き物を保存する
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琥珀の中には多くの生き物がその当時の姿で閉じ込められている。カエル、トカゲ、ヤモリはもちろん、蛇の皮や鳥の羽、哺乳類の毛皮や骨、植物などが見つかることがあるが、半数以上はハエだ。他にもアリ、甲虫、ガ、クモ、ムカデ、シロアリ、ブヨ、ミツバチ、ゴキブリ、バッタ、ノミなどが見つかっている。とは言え、そうした生き物を閉じ込めたものは、品質に優れたエストニアの琥珀でさえ1,000個に1個程度の割合である。最も驚きの発見は、恐竜の獣脚類の”羽”であろう。
7. 琥珀に閉じ込められた昆虫のDNAの採取は難しい
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映画『ジュラシック・パーク』とは違い、現実の科学者はまだ琥珀に閉じ込められた昆虫から機能するDNAを抽出することに成功していない。DNAには521年という半減期があるからだ。つまり521年経つとDNA標本のヌクレオチドの半分の結合が壊れてしまう。さらに521年が経てば、残されたもののさらに半分が壊れ、入手できるDNAはどんどんと消えてしまう。
8. 琥珀から絶滅した種を特定
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生き物を閉じ込める性質は、地球の初期の生命を知る手がかりともなる。そのおかげで1,000種以上の絶滅した生物を特定することができた。
9. バルト海の琥珀がエジプトの古墳から出土
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古代エジプト人は琥珀が大好きだった。紀元前3,200年頃の古墳からは数多くのバルティック・アンバー( バルト海原産の琥珀)や樹脂製品が発見されている。一説によればそれは ”ラーの涙” を象徴していたという。その真偽はさておき、そうした発掘された一部の琥珀の産地は、2,400km以上離れたバルト海沿岸であると考えられている。
10. 琥珀は悪魔を撃退するお守りだった。痛み止め効果も
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琥珀の持つ力について、数多くの伝承が存在する。近代医療が発達する前は、痛風、リウマチ、喉の痛み、歯痛、胃痛などを癒すために琥珀が携帯された。現代でさえ、虫歯で苦しむ子供にバルティック・アンバー(バルト海産の琥珀)のネックレスを買い与える親がいるという。
今のところ科学的な根拠はないが、バルティック・アンバーに含まれるコハク酸が鎮痛効果に一役買っている可能性を示唆する研究はある。また分娩を助けたり、蛇や邪悪な力から身を守るお守りになるとも考えられている。
11. 11,000年前から宝飾品として愛用
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磨いたり、彫刻を刻んだりした紅白が宝飾品として使用されたのは11,000年前にまで遡れる。これはイングランドの発掘調査から明らかになったことだ。また紀元前250年頃にはニスの材料とされていた。粉末にしてお香にされたこともあった。
12. 3億2,000万年前の最古の琥珀
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ほとんどの琥珀は9,000万年よりも新しいが、それよりずっと古いものも存在する。2009年、イリノイ州の炭鉱から3億2,000万年前の琥珀が発見された。この発見によって、植物の初期の進化史は完全に覆ることになり、樹脂がこれまで考えられていたよりもはるかに古くから存在することが明らかとなった。また琥珀に捕らわれた生き物で最古のものは、それから9,000万年後の三畳紀のダニである。2億3,000万年前の生き物でありがなら、現代のフシダニと驚くほど似ている。
13. 琥珀が人類を混乱させる?
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琥珀について本を記したジュディス・フロンデルによれば、近代人たちは海岸に打ち上げられるオレンジ色の物体の正体が分からず、オオヤマネコの尿が固まったもの、波で太陽光が固まったもの、あるいはインドの鳥の涙など、諸説あったそうだ。
14. 300色以上も存在
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琥珀で最も好まれる色は黄~オレンジ色の範囲にあるものだが、実は300色以上も存在し、中には植物からの成分のために緑や青っぽい輝きを放つものがある。
15. フェイク琥珀との見分け方
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合成樹脂のベークライトが登場したことで、本物そっくりのフェイクを作れるようになった。本物と偽物の見分け方は、ナイフで傷を付けてみることだ。偽物なら薄片が落ちるが、本物なら粉状となる。また本物は塩水に浮かび、手のひらですぐに温まる。
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☆以前にも書いたDNAの半減期は、ジュラシックパークの夢が崩れ去った瞬間だった!
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